【連載】人生最大のトラウマを解消したスリランカでの出来事シリーズ2

いりくらじゅりあです。

本日も御覧くださりありがとうございます。

さて、昨日から始まった連載ですが、

昨日の記事はこちらからどうぞ

 

 

思い出してみると

長男に対しての過度な心配性は

彼が成長するにつれて大きくなっていきました。

 

しかしながら、高校三年生の秋に

いくつもの大学が一つの会場に集まる大学説明会から

帰宅した後のひとことから、私の憂鬱は始まったのです。

 

「おれは、小学校の先生になる。」

 

その言葉を聴いた途端に

私のこころはザワザワとざわつき始めました。

そして、こころは 「うわのそら」になったのです。

 

普通の母親ならば

息子が将来の方向性をはっきりと定めたことに

喜びいっぱいになるのでしょう。

 

しかし、その時の私は、こころがざわついて

それどころではありませんでした。

 

「もしも、先生になっちゃったら、どうしよう。」(滝汗)

その思考がぐるぐると頭の中で渦を巻きました。

 

 

私が、何故、このように考えるようになったのか?

 

そこには、ひとつの思い当たるお話があります。

 

時間をさかのぼって

私が小学校2年生のころに戻ります。

 

 

私が小学校2年生の時の担任教師は

男性の背の高い人でした。

スポーツ刈りにして細身でした。

その先生は若い先生だったんです。

そして、本当に、たまにだったのですが、

授業中に倒れることがあったのでした。

 

そのことが父兄の間で問題視され、

父兄の中の有る方が

教育委員会へ抗議したらしく

結局のところ、そのお若い担任の先生は

私たちの学級の担任から途中で外れることになりました。

 

1年生から2年生にあがる時には

クラス替えはありませんでした。

1年生の時に担任してくださった

女性の年配のベテランの先生が

2年生の途中から再度、学級担任に

なってくださいました。

 

その女性の先生をM先生といたします。

 

再び担任につかれたM先生は

本当にしっかりとした安定感満載の先生でした。

生徒をしっかりと指導する先生です。

昔からの先生というイメージ通りというか、

長年の経験や積み重ねてこられたものが

バックボーンとして厚みを感じさせました。

 

 

少し、時間軸が飛ぶのですが、

中学生になった私がある日、

母とご近所さんとの立ち話を聴いた時、

その2年生の女性の担任のM先生の話をしてました。

 

私が鉄棒で逆上がりが出来なかったので、

放課後、残って、ひとりで逆上がりの練習を

やっていたことを、担任の女性のM先生は

ご覧になられていたようで、

 

M先生は、ある時、母に

「じゅりあちゃんは、放課後、一人で

逆上がりの練習をしているんですよ、おかあさん。」

と、告げられた、という話を、母がご近所さまに

話して聞かせておりました。

 

先生って、そうやって、ひとりひとりのこどものことに

ちゃんと興味を持ちつつ、見てくれているのだな。

 

と、その立ち話を、立ち聞きした時に

感じたものでした。

 

私の成長過程の中で、母は時々、

小学校2年生の最初の担任であった

辞められた若い先生のことを話すのです。

その先生をH先生と呼ぶことにいたしましょう。

 

「あのH先生は、辞めさせられて、田舎に帰ったって。」

 

私は、その話を聴かされる度に、

 

「ふーん。」

と、つれない返事を母に返しながら

「なんで母はいつもいつも、H先生の話をするんやろう?」

とこころの中でつぶやいていました。

 

「もう、関係無い話やん? それがどうしたん?」

と、私は心の中で感じていました。

でも、そのこころの中の感覚を、母に話すことは

しませんでした。

 

そして、私が結婚してからは、

また、H先生の話をことあるごとに私に聞かせるのです。

 

「あのH先生やけどな、田舎に帰った後、自殺したって。」

 

この話を、何度も何度も聴かされました。

 

「何で、お母さんは、この話を何度も私に話すの?」

と、こころの中で、摩訶不思議ながらも、不快に感じていました。

「なんで? なんで? なんで? 何回も話すの?」

本当に、母が、思い出したように、この話を何度も何度も

話して聞かせるのかが、不思議でした。

 

でも、その不快な感覚や、不思議に感じている私の想いなどは

母には話しませんでした。

 

母が私に話して聴かせるH先生の田舎に帰られた後の内容は

事実であったのかは、わかりません。

 

確かめてもいません。

 

私は母から聴かされるその度に、

「そうなんや。」と、一言を

母に返しただけでした。

 

 

 

母の中には、父の思い出がこの話の中に、

伏線として存在しているのです。

 

H先生のことを教育委員会に

訴えた父兄の皆様の中において

私の父だけは、断固反対していたそうです。

「将来のある若い青年の夢を

このような形で奪ってはいけない。」

父兄の方に、食ってかかって、説得を試み、

最後の最後まで、反対を貫いていたようでした。

 

その父のすがたを、思い出を、母は、誇りに感じ、

私にH先生の話をするたびに、

母は、父の雄姿を脳裏に想い浮かべていたようです。

 

そういう視点から申しますと、

母が私にH先生の話を何度となく聴かせるのは

父の雄姿を思い出すきっかけであったかもしれません。

 

ですが、母は、滅多に、伏線の父の話までは

口にせずに、私に聴かせるのはH先生のことまででした。

 

いや、もしかしたら、母は父の話も、口にしていたかも

しれません。私が聴いていなかっただけかもしれません。

 

人は、興味のある音や会話しか、

聴かない、聴こえない、ということはままありますから。

 

 

 

時間軸を戻しますが、

長男が高校三年生の秋に口にした進路を聴いた時に

私のこころがザワザワしたのは、

 

このH先生の話を思い出していたからなのです。

 

何度も何度もインプットされたH先生の話を

息子の姿にたぶらせていたからです。

 

息子の確定してない将来を憂いるのは

それなりに、似た要素を息子も持っていたから。

 

背が高い

細身

倒れることがあった

 

これらの事実が私の頭をさらに混乱させました。

 

今、思うと、たったこれだけの事実の一致だけです。

ですが、その時は、もう、史上最大の共通項だと

思い込むような感じで、勝手に息子の将来を

H先生と重ねてしまうようになりつつありました。

 

かさねてしまうようになりつつありました。

 

という表現は少し違う!!

 

思考がそのように終結されるように

半自動的に無意識的に流れていってしまっていた。

 

そこに必死に抵抗するのです。

そこに行ってはなるものか。。。

と、必死に抵抗するのですが

 

それは、無駄な抵抗だ!!

と、嘲笑われている感覚を同時に感じ

 

抵抗しても抵抗しても

結果はすでに決まっているんだ。。。

 

と、言わんばかりの感覚が

身体中を覆ってきて

息も絶え絶えになるほどに

思考が渦を巻き始め

忘れようとしても

忘れようとしても

考えないでおこうとしても

考えないでおこうとしても

考えてしまう、ということを

延々と繰り返している。

 

このパターンに陥っている毎日でした。

 

あんまりザワザワしてくると、

現実逃避の為に

ひたすら呼吸に意識をおく瞑想をする私。

 

 

 

考えなくてよいようにするためのことは

全てやったと言っても過言では無かったですね。

この当時の私は。。。

 

 

この記事を書いている最中ですが、

似た思考パターンに陥っていた別の時のことを

思い出しました。

 

ある親族から

ことあるごとに叱責されたり

いちゃもんをつけられたり

ご自身のうっ憤をぶつけられたり

そのような時期がありました。

 

その時も、思い出さなくてもいいのに、

その叱責する人のことが、

いつも脳裏にあって、

 

 

その人は目の前に居ないのに、

いつもその人のことが脳裏に浮かび

忘れたいのに忘れられないような毎日で

現実逃避の為にディズニーランドへ

逃げ込むとか、ありました。(汗)

 

ですが、その人とのことは、

「嫌われてもいいから、スルーすること、

いちいち間に受けないこと。

自分を守る為に、必要なら無視すること。

ハイ、ハイ、と、口では言っておきながら

こころの中では、アッカンベーすること」

と割り切った時に、こころが楽になりました。

 

 

しかしながら、息子のことは、

そうはいかなかったのでした。

 

つづく。。。

 

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